
昔より多くの文人、書家に愛用されてきた逸品です。
日本を代表する名硯

石に独特の紋様を持つ山梨県産の硯です。
滑らかな肌触りで墨おりに優れていて、昔より多くの文人、書家に愛用されています。
また雨畑硯とは雨畑川という川の辺りから取られる石から作られたものなので、そういった名前が付いたそうです。
雨畑硯独特の紋様とは?「雨紋」と呼ばれるもので、石英で出来ている紋様です。
ネズミの足跡のように石全体に紋様のように光って見えるので、通称「ネズミの足跡」とも言われています。
使う方の好みがあるので一概にどんな硯が良いとは言えません。
硯に水を一滴垂らしたときにその水が石に浸透しなければ良い、とはよく言われています。但し、良いとされる硯だからといって早く墨が磨れる訳ではありませんのでご注意ください。
○○は日本製が良い、○○は中国製が良い、と書の道具ではよく言われます。
印泥(印を押すときの朱肉)に関しては断然中国製が良いです。他のものに関しては書く文字によってきますので、現在では一概にどちらがいいとは言えません。
中国製の紙は滲みが強く、日本製の紙は滲みが弱いです。
墨は日本製が油煙墨がメイン、中国製は松煙墨がメインです。磨り味は日本製のほうが柔らかいので磨りやすいです。ただ、墨色がどちらも違いますので好き好きです。
筆に関しては原料はほとんどが中国産です。しかし、作る技術は日本のほうが上です。
硯ですが、原料となる硯石は中国も日本も現在では良い石が採れなくなっています。(掘り尽くしたと言われています)中国産と日本産では石質が違うので、これも好き好きです。
以上のことから、現在では特にどちらが優れている、というのは無く、それぞれが自分に合った道具を見つけることが大事になってきます。
みなさんも自分に合った道具を見つけ、日常に書を取り入れてみてはいかがでしょうか?

矢萩春恵(やはぎ しゅんけい)
書家。東京生まれ。
共立女子薬科大学(現・慶應義塾大学薬学部)在学中に出会った和歌の先生を通して書に興味を持ち始める。
10年後町春草、後に手島右卿に師事。
日本だけでなく国際的にも活躍しており、香港、フランス、アメリカ、インドなどでも個展を行う。外務省訪欧文化施設団員として、ヨーロッパの主要都市で作品展を開き、書のパフォーマンスを行ったり、1989年~1991年にはハーバード大学で客員教授として東洋美術史学科の「書」の講座を3年間担当した。
その多岐にわたる活躍から、先生の下には日本人だけでなく海外の生徒も多い。現在も個展を開くほか、夏雲会と呼ばれる書の教室にて沢山の生徒に書を教えている。
また、ボランティア活動にも意欲的で1987年より財団法人日本ユニセフ協会のチャリティ年賀状にボランティアとして参加。1988年「辰」から2010年「寅」まで23回毎年手がけている。
現在、財団法人独立書人団監事、毎日書道展参与会員、夏雲会主宰、財団法人橋田壽賀子文化財団評議員

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